最低賃金制度と特定最低賃金について正しく理解していますか。

最低賃金制度は都道府県ごとに違い、それ以下よりも少ない賃金を支払うと罰せられる可能性もあるのです。

さらに特定最低賃金との組み合わせも考慮しなくてはいけません。

企業としては知っておくべき最低賃金制度と特定最低賃金について説明します。

最低賃金制度とは

最低賃金は最低賃金法に基づいて国によって定められ、地域や産業別に決まっています。

そのため企業などの雇い主はその最低賃金をこえる賃金を労働者に支払う必要があります。

この制度を「最低賃金制度」といいます。

もし雇い主が最低賃金よりも安い賃金で労働者を雇用していた場合で、さらにそれが双方の合意である場合であっても法律によって無効とされます。

そのため従業員は雇用主にその差額を請求できるのです。

最低賃金は毎年審議の対象となり、見直されることもありますので企業側は常に気を付けておく必要があります。

最低賃金の対象にならないのは結婚手当などの臨時に支払われる賃金や、ボーナスなどの期間ごとに支払われる賃金時間外割増賃金所定の労働時間を超える労働に支払われる賃金です。

さらには休日出勤を行った際などに支払われる割増賃金や残業手当や深夜割増賃金も対象から外れ、精皆勤手当や通勤手当や家族手当なども適用されません。

特定最低賃金とは

最低賃金には2種類あり、都道府県ごとに定められた「地域別最低賃金」と、特定の産業を対象に定められた「特定(産業別)最低賃金」があります。

地域別最低賃金は2007年に改正された最低賃金法より新たに制定されたもので、各都道府県で働くすべての労働者を対象にして定められた最低賃金です。

そのため各都道府県にそれぞれ1つずつ定められており、各都道府県でその金額に差がみられます。

特定(産業別)最低賃金に当てはまるのは、最低賃金審議会により地域別最低賃金よりも高い最低賃金を定めることが必要と認められた産業です。

平成29年4月1日現在では、全国で233件の産業が定められています。

鉄鋼業や電気機械器具製造業、調味料製造業や医療用品製造業など、さまざまな産業が対象になっています。

しかし産業として当てはまる場合においても年齢や就業期間、業務内容によっては適応とならない労働者もいます。

特定(産業別)最低賃金は地域別最低賃金よりも金額水準が高い傾向にあります。

そのため地域別最低賃金と特定(産業別)最低賃金の両方の最低賃金が同時に適用される場合には、高いほうの最低賃金をこえる賃金を支払います。

最低賃金を支払っていない場合は?

雇用主が労働者に対して最低賃金を下回る賃金しか支払っていない場合には、雇用主は労働者にその差額を支払う必要があります。

たとえ双方の同意であった場合でも、法律によって同意が無効とされますので、労働者は雇用主を訴えることができるのです。

さらに地域別(産業別)最低賃金以上の賃金が支払われていない場合には、雇用主には罰則が与えられ、50万円以下の罰金を支払う必要があります。

特定(産業別)最低賃金額をこえる賃金が支払われていない場合には労働基準法による罰則が課せられます。この場合には30万円以下の罰金が求められますので気を付けましょう。

最低賃金は毎年見直され、トラブルになることもありますので企業側はしっかりと把握しておく必要があります。

万が一トラブルになった場合には企業の労務に強い弁護士への相談がおすすめです。

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