仮処分や訴訟を起こされたら?陥りがちな対応と正しい対応

仮処分や訴訟を起こされたら?

裁判所から書類が届いたが、難解な言葉が多く内容がわからない。

書類の提出期限が書いてあるが、何を書けばいいのかわからない。

仮処分や訴訟をおこされた場合、突然の出来事にどう対応してよいかわからず頭を抱えてしまう企業・経営者は多いようです。

普段から訴訟に慣れ親しんでいる企業・経営者はそうないでしょうから、当然といえば当然ですよね。

仮処分等を申し立てられた以上、見て見ぬふりはできません。

企業は一体、どのように対応すればよいのでしょうか。

仮処分とは

仮処分とは、通常訴訟による権利の実現を保全するために、簡易迅速な審理によって、裁判所が一定の仮の措置をとる手続をいいます。

たとえば、解雇を争う労働者が従業員としての地位を仮に定める(地位保全仮処分)とともに、賃金の仮払いを命じる仮処分(賃金仮払い仮処分)を申し立てるような場合がよくみられます。

仮処分が認容されるか否かは、

①被保全権利の存在、

②保全の必要性、の2点をみて裁判所が判断します。

したがって、企業側としては、労働者側の主張に対し、①②が認められないという反論をしていくことになるのです。
仮処分は訴訟と比べて緊急性が高いことから、通常は、訴訟よりも短期間で結論が出ます。

裏を返せば、その分手続の進行が早いため、すばやい対応が要求されるのです。

したがって、企業活動と並行してこれに対応することは、かなりの負担となります。

訴訟とは

労働者が労働関係における権利実現のために、裁判所に訴えを提起することによって、訴訟は係属します。

たとえば、賃金等の支払請求や、労働契約上の権利を有する地位の確認訴訟などが典型的です。
訴訟は、だいたい1ヶ月ごとに期日が設けられ、裁判所への出頭が要求されます。

訴え提起から判決までは、早くとも1年以上はかかりますので、出頭の負担だけでもかなりのものです。

さらにその間、労働者側の主張に対する反論を準備書面として提出し、裁判官にアピールをする必要があります。

準備書面の作成には、当然専門的な法律の知識が必要となるため、企業活動の傍ら訴訟に対応することはかなりの負担となるでしょう。

このように、自身で訴訟に対応することは、非常に困難で非現実的です。

すぐに弁護士に相談を

労働者から仮処分や訴訟をおこされたら、自身での対応は非常に困難です。

早期に対策を講じ、企業に有利な結論を得るためにも、裁判所からの通知が来たらすぐ、労務に強い弁護士に相談・ご依頼されることをおすすめします。

この記事の監修者
弁護士・監修者
弁護士法人ひいらぎ法律事務所
代表 社員 弁護士 増田 浩之
開所以来、姫路エリアに密着。使用者側労働問題に注力。経営法曹会議会員。

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