平成27年に改正青少年の雇用の促進等に関する法律(若者雇用促進法)が施行され,同年の厚労省告示により,事業主が従業員の募集・採用に当たり固定残業代について従業員に一定の事項を明示すべきとのルールが定められました。

しかし,そうしたルールについてなじみが薄い経営者もいらっしゃると思います。

固定残業代に関する明示ルールとは?

固定残業代に関する明示ルールとは,具体的には,事業主は,固定残業代(名称のいかんにかかわらず,一定時間分の時間外労働,休日労働及び深夜労働に対して定額で支払われる割増賃金)を採用する場合は,従業員の募集・採用に当たり,

①固定残業代に関する労働時間数と金額等の計算方法

②固定残業代を除外した基本給の額

③固定残業時間を超える時間外労働,休日労働及び深夜労働分についての割増賃金を追加で支払うこと

などを明示する,というものです。

上記①~③の明示は,固定残業代に関する従前の裁判例を踏まえ,固定残業代が認められるための条件を整理したものです。

御社が採るべき対応

ですので,もし御社の固定残業代に関し上記①~③が明示されていない場合は,固定残業代が認められず,後日,従業員から多額の未払残業代を請求されるおそれがあります。

そこで,早急に就業規則を変更して,上記①~③を明示した方がよいでしょう。

こうした対応について,御社自身では困難な場合は,労務に強い弁護士に相談しましょう。

固定残業代の見直しを機に労働トラブル予防を

ただ,固定残業代の問題は,労務問題の氷山の一角にすぎません。

ですので,固定残業代の見直しを機に,労務に強い弁護士を入れ,労務トラブルの予防に万全を期すことをお勧めします。