働き方改革という言葉をよく耳にしますが、企業側は今後どのような対策が必要になるのでしょうか。

政府が進めているのは、同一労働同一賃金であり、正社員と非正規社員の待遇の格差を少しでもなくしていこうという方向にあります。

経営者はこの働き方改革についてどのような点に気をつけておけばよいか気になるところです。

同一労働同一賃金ガイドラインで起こりうる問題

政府が示している働き方改革の中核である、同一労働同一賃金ガイドライン(指針)案は、基本給、昇給、賞与においては正社員と非正規社員の格差は認めつつも、その他の待遇については格差を是正するために同一でなければならないという考え方に基づいています。

具体的には非正規社員に対して時間外、深夜、休日の残業手当を正社員と同一割合で支給することや、通勤費を正社員と同水準で支給することが示されています。

また、休憩室や食堂などの利用について正社員と非正規社員の間で格差はあってはならないとしています。

そのため、非正規社員が多い企業にとって、このガイドラインが適用されることにより金銭的な負担が増加する可能性は高く、収益に影響を及ぼしかねないといえるでしょう。

さらに、時間外労働の上限についても議論されています。

状況によっては、増員が必要になることも考えられます。

適切な対応をしていくためには

同一労働同一賃金ガイドライン(指針)案では、正社員と非正規社員の基本給などの給与に対し格差が存在している場合には、仕事の責任範囲や実際の業務内容に基づいて経営側が明確に説明できるようにし、不公平な状態に陥らないようにしなければならないとしています。

そのため、正社員と非正規社員の仕事内容や責任範囲がほとんど変わらないようなケースが存在している場合には注意が必要です。

仮に今後非正規社員が格差の是正を求め経営側に対し、相談があることを想定しましょう。

合理的に説明できるように準備して真摯に対応していくことが必要になります。

もし、現状でこのような格差が存在している可能性がある場合には、早めに職場の状況を把握し、是正が必要であれば格差の改善に取り組んでいくことも大切です。

今後の法改正に向けて正しい知識が必要

しかし、政府が主導してこのようなガイドラインを設けているため、対応や重点的に是正すべきポイントがどこにあるのかは、具体的にまだよく分からないという企業が多いのではないでしょうか。

さらに、今後は法改正に向けて状況は随時修正、変更されていくことが考えられますので、情報収集は適宜行っていかなければならないでしょう。

今後に向けて正社員と非正規社員の給与体系の見直しが必要になる可能性がありますので、正しい情報をもとに慎重に経営判断をしていく必要があります。

労務関係全般まで把握することが難しい場合には、労務に強い弁護士事務所にアドバイスを求めることもひとつの方法といえるでしょう。