X工業株式会社は、従業員100名程度の自動車部品メーカーです。

女性正社員Yが子育てを理由に何度か異動を拒み、さらに、ことごとく上司に反抗的な態度をとったため、何回か注意した後、Yを解雇してしまいました。

Yは、すぐさま法テラスを利用して弁護士を頼み、従業員としての地位保全の仮処分を申し立てるとともに、解雇無効・地位確認の訴えを提起してきました。

X社としては、Yは正社員であり、労働契約書に勤務地の縛りはなかったことなどを主張し、それにもかかわらず異動を再三拒んだため解雇したものであって、解雇は正当であると主張したいと考えました。

あいにく、X社は、顧問弁護士がいなかったため、取引先が紹介した弁護士に相談したところ、その弁護士はX社の顧問弁護士となることを申し出ましたが、X社は、とりあえずスポットで事件を依頼することにしました。

すると、その弁護士は、顧問先の案件を優先したのか、雇い始めたばかりの新人弁護士にX社の事件を丸投げしため、新人弁護士が裁判所の対応を行うことになりました。

結果、X社の主張もむなしく、審尋を経て間もなく地位保全の仮処分が発令され、Yが会社に出勤していないにもかかわらず、Yが退職に納得するまで賃金を支払うことになり、さらに、本案でも数回目の期日で、X社は、Yに900万円と高額の上乗せ退職金を支払って退職してもらうとの和解をする羽目になりました・・