土地建物の名義変更を求められ、逆に建物の明渡を求め提訴した裁判で、第1審勝訴後、控訴審において勝訴的に和解できた解決事例

ご相談

Xさん(60代、男性、医師)は、かつて購入したXさん名義の土地建物について、Xさんの昔の知人yが代金を支払ったなどとして、登記名義をXさんからyの子であるY(60代、男性、会社員)に移すことに協力してほしいとの手紙を司法書士から受け取りました。
Xさんは、yが土地建物の代金を支払ったということはなく、Xさんが代金を支払っているとして、名義変更に応じたくないと、当事務所に相談に来られました。

当事務所の活動

当事務所は、Yに対し、土地建物の名義変更を求める根拠を回答するよう求めたところ、Yに代理人が付いたものの、いっこうに回答がないことから、建物明渡を求め提訴したところ、Yは、土地建物の名義変更を求め反訴を提起しました。
ただ、本件は、数十年前とあまりに古い事実関係が問題となり証拠が相当散逸していること、双方高齢であることから、双方主張立証に困難をきたすことが目に見えていました。
そこで、当事務所は、できる限りの主張立証を進めつつも、土地建物の名義変更を認める代わりに金銭を取得するとの和解案を再三にわたり提示しました。
しかし、Yは、金銭の支払意思がなく、Yの代理人も、Yを説得しきれないまま、期日を重ね、その間に裁判官が2回交代しましたが、裁判官の度重なる和解勧告もむなしく、尋問・判決という流れとなりました。
そこで、当事務所は、尋問において、Xさんの言い分を裏付けるとともに、Yの矛盾を徹底的に追及しました。

活動の結果

その結果、第1審判決で、Xさんの請求が完全に認められ、Yの請求が排斥されました。
その後、Yが苦し紛れで提起した控訴審において、高裁裁判官の説得もあり、土地建物の名義変更を認める代わりに金銭を取得するとの和解(以前当事務所が主張していたとおりのものです。)を成立させることができました。
取得した金銭は、土地の価格から、かりに建物の明渡を受ければYの資力を考えるとXが負担せざるを得ない建物取壊費用を控除した金額となり、実質的に勝訴的和解といえるものでした。
本件は、Y側の煮え切らない態度から交渉や訴訟がたびたび遅延し、受任から終了まで足掛け6年かかる長い案件となりましたが、Xさんは、最後に、満足のいく結論が得られ、ほっとした様子でした。

解決のポイント

本件においては、X側が下手な主張を行うと、Yに有利に働くおそれがあり、訴訟追行や主張立証に神経を使うものでした。
当事務所は、豊富なノウハウに基づき、まず本案の前哨戦である管轄争いで勝利し、本案においても、Xに不利にならない限度で最大限有利な主張立証を行い、控訴審においても、念のため占有移転禁止の仮処分を講ずるなど、スキのない訴訟追行を行うことで、完全勝利を実現することができました。

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